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潮だまりの宝物 ~ジュエリスの小さな物語~

ジュエリスのブローチに秘められた小さな物語 潮だまりの宝物
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Little Tales Hidden Within a Jeweliss’s Brooch
それは、ジュエリスのブローチに秘められた小さな物語。

潮だまりの宝物

静かな海辺に、小さな潮だまりがありました。
朝になると海は透き通る青色に輝き、白い砂浜には波が描いた繊細な模様が残ります。
潮風はやわらかく吹き抜け、遠くではカモメたちがゆったりと空を舞っていました。

その潮だまりには、一匹のヒトデと一枚の貝殻が暮らしていました。
ヒトデの名前はエトワール。
貝殻の名前はペルル。

二人は毎日、波の音を聞きながら海の話をして過ごしていました。
「いつか海の向こうを見てみたいな。」
エトワールがそう言うと、ペルルは静かに微笑みます。

「私はここが好き。朝の光も、波の音も、みんな大好きだから。」
エトワールはうなずきました。
それでも、まだ見ぬ景色への憧れは胸の奥で小さく揺れていたのです。

そんなある夜のことでした。

満潮の海が静かに近づき、潮だまりを優しく包み込みます。
月明かりに照らされた満ち潮は、二人をふわりと持ち上げました。
まるで海が「まだ見ぬ景色を見ておいで」と語りかけるように。

気がつくと二人は、ゆっくりと沖へ運ばれていました。

見上げれば、空いっぱいの星。
周囲にはどこまでも続く夜の海。

エトワールは胸を躍らせました。
初めて見る広い世界がそこにあったのです。
一方のペルルは少し不安そうでしたが、
隣にエトワールがいることに気づくと、そっと心を落ち着かせました。

波は二人を乗せて静かに進み続けます。

やがて空が少しずつ明るくなり始めた頃、二人は小さな入り江へと流れ着きました。
そこは今まで見たことのない美しい場所でした。

白い岩に囲まれた穏やかな浜辺。
透き通るブルーグリーンの海の底には丸い小石が並び、
銀色の小魚たちが朝の光を受けながら群れをなして泳いでいます。

白い砂浜にはさまざまな貝殻が散らばり、
その中には真珠のような光沢をまとったものもありました。
波が寄せては返すたび、貝殻たちは朝日に照らされて淡く輝きます。
昇り始めた朝日が海を黄金色に染めていきました。

エトワールはその景色を見つめながら言いました。
「海の向こうには、こんなに美しい場所があったんだね。」

するとペルルは優しく答えました。
「でもね。今この景色がこんなに素敵に見えるのは、一緒に見ているからだと思うの。」

エトワールは少し驚き、それから静かに微笑みました。

憧れていた遠い景色も。
毎日過ごしていた潮だまりも。
どちらも大切な宝物でした。

エトワールは静かに微笑みました。
朝日が高く昇る頃、二人は再び穏やかな波に乗りました。

それ以来、エトワールとペルルは潮だまりで海の話を続けました。
遠くの景色のこと。
朝日に輝く入り江のこと。
白い貝殻たちがきらめく浜辺のこと。
そして、どんな景色よりも心に残った、一緒に眺めたあの日の海のことを。

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